満腹になって満足そうにくつろぐライオン、いつも草を食べているシマウマなど、アフリカのサバンナにいる野生の動物たちは、いつも好きなだけ獲物を食べているように見えます。
しかし、彼らは満腹しているように見えても、決してお腹がはちきれるほど食べていません。
例えばライオン。彼らは空腹でない時は、近くに獲物となる動物がいても見向きもしません。猟をするのは飢えた時だけで、それも、せっかく苦労してしとめた獲物なのに、腹八分でピタリと食べるのをやめてしまいます。
自然界が食物連鎖で維持されているのはご存知の通り。この連鎖の環を維持するには、それぞれの種がバランスよく存在していることが大切で、無駄な殺戮や貪欲な食生活はこれを崩し、やがては自分たちに災いが戻ってくることを本能的に知っているのです。